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1度で2度おいしい!キャセイパシフィック航空で行くマンチェスター&ロンドンの旅
 体験ブロガーとしての英国旅レポートをお届けします!



英国王室御用達サヴィル・ロウ最古のテーラー『HENRY POOLE(ヘンリープール)』へ。

ナポレオン3世やエドワード7世、チャーチル元首相をはじめ、
日本では昭和天皇や吉田茂元首相、白洲次郎なども顧客であった老舗テーラーの
舞台裏=アトリエに潜入するという、貴重な機会に恵まれました。




今回、色んな案内をして下さったのは、ヘンリープール・7代目サイモン・カンディ氏
父である6代目現社長アンガス・カンディ氏を引き継ぐ彼より、直々に沢山のことを教えて貰えるとは...!




1806年にジェームス・プールが創業したヘンリープールは、1846年にサヴィル・ロウへ店舗を開店。



実は一度、ロンドン再開発計画の一環で、この地を離れているのですが、
1982年にサヴィル・ロウ15番地に移転し「スーツの聖地」に戻ってきました。

サヴィル・ロウは「背広」の語源であるという一説も言い伝えられているだけに標識も興味深い!





■日本の皇室をはじめ、世界中の顧客から愛されるヘンリープール



今も大切に保管されているオーダーブック(顧客台帳)には、日本にゆかりのある人物も。
1923年には宮内庁御用達の認定を受けていて、昭和天皇、現在の天皇陛下からの礼服オーダーも受けています。


1858年にナポレオン3世から授与されたロイヤルワラントをはじめ、
英国王室や各国王室より授かったロイヤルワラント数は40を超えるということにもビックリです!





■ヘンリープールのショールーム、カッティングルームは1階に



ショールームとカッティングルームを兼ねる1階には、日本人のカッタースタッフ(ハガ・シン氏)も。
ロンドンのサヴィル・ロウ本店に、日本人のスタッフが働いているとは...!とても嬉しいですよね。



カシミヤやウール、シルクなど、2000種を越える上質な生地から、
お気に入りの一枚を見つける瞬間は、何ものにも代え難い楽しい時間だろうなぁ...。





私事ではありますが...前職はコレクションピースを作るアパレルブランド会社に在籍。
大切な服が完成する迄の行程、アトリエなどの舞台裏を頻繁に目にしていたんです。



とはいっても、私は事務的な仕事をしていただけなので、
デザイナーやパタンナー(パターンカッター)といった、専門的な職人という立場ではなかったのですが。

“様々なテキスタイルから世界にたった一つの服が出来上がる流れ”はかなり身近だっただけに、
歴史あるヘンリープールのアトリエにお邪魔したということは、感慨深いものがありました。


「堅苦しい感じなのかな?」と思っていたのに、想像よりもアットホーム!!



とはいえ、どの持ち場のスタッフも黙々と仕事に打ち込む姿はとてもステキで...!
小さな行程の一つ一つから、たくさんの愛情が注がれた服が作られているのがよく分かります。



■地階のワークルームにも潜入!

別のワークルームへ移動する途中に見つけたのは、壁に掲げられた「ヘンリープールの歴史」。
メジャーで年号を表していて、こんな小さなところもお洒落だなぁ。なんて関心してしまう...♪



全体像が撮影出来ず残念。と思いきや、ウェブサイトにPDF化されたデータがアップされてました。流石!


そして、ワークルームへ。
年期のはいった重いアイロンを、鮮やかに操る後ろ姿...カッコイイ!!


※左奥には家族らの写真が貼られていて...こういうの良いですよね!!


このミシンもまだまだ現役のようで!なんだか博物館に舞い込んだような気分。




中には、日本を代表する名古屋生まれのブラザーミシンも。





あつらえられたコートやスーツなどを保管する部屋。完成後は世界中に飛び立っていくのでしょうね。




仮縫い途中のチョークストライプスーツ。なんどもフィッティングと仮縫いを繰り返し、仕立てられます。




世界に一つだけ、自分のためだけのスーツが出来上がるまでは、ショーピースの製作行程にも重なりますね。




オリジナルで作れるからこそ“ユニオンジャックの裏地”にしてみたりと...
こんなにも遊び心があるスーツもオーダーできます♪



そして...サイモン・カンディ氏が最後に話していた言葉も心に残っています。
「オーダースーツの寿命は普通10年位だが、ヘンリープールは30年は持ちます。
 しかし100年使用できるくらいのものでなくてはならない。
 だからこそ、男性は最低でも5着のオーダースーツを持つべきだ。」


ちなみにですが、スーツにはそれぞれ番号がつけられ、ヘンリープールに記録されます。
それらは、長年のダメージ、お直しなどをする際に必要となる、素材調達用の資料となるそうです。



■王室公式行事用礼服の製作途中にも遭遇!





ヘンリープールが英国王室御用達ということを、ますます実感してしまう出来事にも遭遇。


ヘンリープール社マネージングディレクター シニアカッターである
アレックス・クック氏が、まさに礼服を製作している最中でした。





手縫い作業には相当の集中力が必要でしょうね...。
間近で見学できるなんて、本当に本当に幸せです!!



正直な話を言わせて貰えば、私みたいなド素人(汗)が見学するよりも、
日本にいるデザイナーやアパレル関係の友達や知人にも、替わりに見学して欲しかったくらい!



自分のためだけに仕立てられた服に込められている深い職人魂は、何年経っても色あせることがないでしょうね。

なお、完全予約制出張オーダー会「トランクショー」が近々東京で行われます。

開催:2015年4月25日(土)、26日(日)
時間:午前9時~午後7時まで
会場:ホテルオークラ東京内特設ルーム

詳しくは、コチラよりご確認ください。



HENRY POOLE(ヘンリープール)



住所:15 Savile Row London, United Kingdom
TEL:+44 20 7734 5985

WebSite:http://www.henrypoole-jp.com/index.html
Facebook:https://www.facebook.com/HenryPooleCo15SavileRow
Twitter:https://twitter.com/henrypooleco





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 (本企画は、「英国政府観光庁」と「キャセイパシフィック航空」によりご招待頂きました。)