IZUMANIX
「Sudah makan?(スダ マカン?)」
マレーシアで最もポピュラーな会話の一つである「スダ マカン?」とは、
ごはんがおいしく食べられていますか?心身ともに元気ですか?と相手をねぎらう、
マレーシア人の心配りが込められた、素敵な挨拶の言葉。
日常的に交わされる挨拶のなかに、食事を意味する会話が取り入れられてるとは、
マレーシアの食文化自体にますます興味を抱いてしまう...
ということで、やってきましたマレーシア!!
本記事では、首都クアラルンプールより遠く離れた地方エリアで出会った、
現地ならではの色濃いマレーの食文化を中心に、この目で見てきた事柄をお届けします。
■ロネック村では、カンポン(田舎)スタイルのホームステイ体験!
先ずは、日本の修学旅行生らのホームステイ受け入れ先としても人気がある素朴な田舎村へGO!
現地で実際に住む人たちと一緒になって、様々な体験をすることに。
ネグリ・スンビラン州ロネック村とは、クアラルンプール(KL)より東南側に位置していて...
KLーロネック村の距離感 126km(2時間16分)を分かりやすく例えるならば、
ちょうど、東京都庁ー山梨県甲府市の距離感 127km(2時間24分)と同じくらい。
地図や距離感からも分かるとおり、大都会より人里離れた場所です。
ロネック村の大きな門をくぐり、のどかな水田風景の先にある道を更に進みます。
日本では見かけることのない、椰子と稲が共存する光景!!
稲が青々と実る眺めは、稲作文化の日本人にとっても馴染み、どことなく落ち着きます。
日本でよく食されるもっちりとした味わいの品種米とは異なり、長粒米を育てているとか。
5分ほど移動した後に、民家の連なるエリアへ到着。
民家の庭先を訪れて真っ先に驚いたことといえば...ゴロゴロと落ちている、フルーツの王様ドリアン!
顔より大きなサイズのドリアンが足元にー!(意外にも無臭!?)
それもそのはず、大きな庭にはドリアンの木が植えられているのです。
地元住民たちにとっては、これといって驚くことのないごく自然な光景も、日本に住む私には新鮮過ぎる!
熟れて落ちてきたばかりの新鮮なドリアンの殻を、目の前でむいて貰うことに。
マレーシアでの初ドリアンにドキドキしながらも早速試食。
想像していたよりもクリーミー&ジューシーで、甘くとろけるおいしさ!
フレッシュだからこそ、くさみもないんですね。(見た目も白くてキレイ♪)
日本でも時折ドリアンを見かけますが、熟れる前の物を輸入していることもあって、味は落ちてしまうもの。
食べ頃になった旬のドリアンを、現地で食べられる機会に恵まれるなんて、本当に有り難いことです。
ドリアンの殻の残骸量からも、どれだけ美味であったことがお分かりかと...!
庭に植えられている南国ならではのフルーツは、他にも沢山。
原産国がマレー半島のランブータン(紅毛丹)は、衝撃的な見た目が特徴!
「毛の生えたもの」という意味を表し、皮をめくるとライチの様な真っ白い実が登場。
日本でも近ごろ一大ブームである、お馴染みのココナッツ。
果物の女王、マンゴスチン(山竹)。日本では冷凍品しか見たことがないので感動。
日本のスーパーでも良く見かけることがある、パパイヤ。
この庭だけでも、ビタミンいっぱいの果実を思う存分食べられちゃうなんて...幸せですね♪
そして、マレーシアの伝統菓子ニョニャ・クエの一つである、「オンデ・オンデ」を作る料理体験も。
黒みつとココナッツフレークの餡を、ハーブの一種パンダンリーフで香りと色づけをした生地で包み...
(白玉団子を作るようなイメージで)軽く茹でるといった工程。
仕上げにココナッツフレークをまぶせば出来上がり。
はやる気持ちを抑えられず...作りたてアツアツの「オンデ・オンデ」をいただきまーす!!
モチモチ生地とココナッツのシャキシャキ食感がまじわる「オンデ・オンデ」は、まるで和菓子のよう。
程よく香るココナッツがアクセントになり、ジュワーッと溢れるヤシ砂糖の黒みつがたまらない!!
(日本でも絶対に流行りそう!どこかで気軽に食べられないかしら...専門店が欲しい!!!)
また、 ハリラヤを祝う伝統料理、「クトゥパット(ちまき)」を包む入れ物を編んでみることに。
交互に編んでいくだけとはいえ、初めてだと意外とコツのいる作業。
手取り足取り丁寧に教えて下さるので、つい夢中になってしまう!!
若いココナッツの葉を編んで作られているため、天然の淡い緑色がなんとも美しいですよね。
さらには、ココナッツミルクとヤシ砂糖を煮詰める作業を体験したり...
近くの小さな川での魚掴みに大はしゃぎしたりと...
子供たちだけでなく、大人も童心に返るくらいかけがえのない経験ばかり。
皆の笑顔がキラキラと輝いていたのが、とても印象的でした。
ホームステイ滞在時には、これらの様々な貴重な体験を通じながら、
地元の人たちと触れ合い、毎日の食事からもマレー文化を学ぶことが出来ます。
※マレーシア半島原産の常緑低木、サンタンカ(山丹花)の花。
実際に居住する家もお邪魔させて貰ったところ、室内はカラフルで綺麗!
高床式で風通しの良い造りになっていて、熱帯雨林気候の土地ならではの工夫も凝らされています。
都会ではなかなか経験出来ない、カンポン(田舎)スタイルのホームステイ体験は、一般の観光客でも受け入れ可能。
但し、各村に直接コンタクトして申し込みが必要です。(もしくは、旅行会社にご相談ください。)
・ホームステイ受け入れ先の各村の連絡先:
http://www.go2homestay.com/
・料金1泊2の滞在費用の例:
http://www.go2homestay.com/homestay-lonek/
■右手の指先を使った伝統的な食べ方で、マレー料理にチャレンジ!
文化村のような施設『Ladang Alam Warisan』では、
右手の指先だけを使う、伝統的な食べ方でマレー料理を食べてみることに!
マレーシアで一番消費量の多いのがチキン料理を中心に、
2種のチキンカレー、カラッと揚がったチキン、パパイヤの炒め物、
彩り鮮やかなもっちり系の生菓子ニョニャ・クエなどのご馳走が並びます。
スパイシーで辛い料理も多いのですが、ココナッツ系の甘い菓子や飲み物が必ず付いてくるので、
バランス良いテイストで、色々と楽しめるのもマレー料理の醍醐味ですね。
※左:チェンドル(ココナッツミルクとパームシュガーの中には、パンダンの風味を付けた緑色の細長いゼリー)
現地の方々は、右手の指先のみを使い、カレーやおかずをうまく混ぜ合わせては、
ご飯を器用にをまとめながら掴み、口に運んでいました。
※マレー民族にとって、日常的にも慣れ親しんだ食事の作法も、私には新鮮!!
ちなみに、右手を洗うためだけの水差しもちゃんと用意されているので、
食事の前後にキレイに洗うことが出来ます。(間違って飲まないように!!)
大皿より少しずつ料理を取り分けて、自分のお皿に盛り合わせて...
見よう見まねで、右手指先のみを使って食べてみたのですが、思いのほか抵抗感が無く。
(日本でも、にぎり寿司やおにぎりを手のみで食べる方もいると思うので、ちょっと近しいかも!?)
「ミーゴレン」を指先で食べる時は...さすがに不思議な感覚でしたが(笑)
「郷に入れば郷に従え」という言葉通り、
現地の習慣を積極的に体験してみることで、異文化での学びが増えますね。
『Ladang Alam Warisan』の敷地内を散策しながら見かけた光景の写真も添えておきます。
たわわに実るジャックフルーツ!!
民族衣装をまとうスタッフ。馬にまたがる姿が様になっています。
乗馬をしながらのアーチェリー体験も見どころの一つで、見事な弓裁きも見学。
動物たちとの触れ合いながら、穏やかな時間を過ごすことが出来ます。
なかでも、『Ladang Alam Warisan』の村長の子供である、兄弟の可愛らしさに釘付け...♪
KLからは2時間弱の距離の為、少し遠目ではあるのですが、
シレンバンを中心に滞在している際に、家族連れでも楽しめる施設としてオススメです。
Ladang Alam Warisan
住所: Ladan Alam Warisan, Kampong Tanjong Ipoh, Kuala Pilah, Negeri Sembilan
Facebook:
https://www.facebook.com/ladang.alam.warisan/
izumin
【まとめ:美食旅 in マレーシア 2015年8月】INDEX